主の復活を実際に見た人たちは当然驚き、その出来事を他の人たちに伝えていきました。しかし、当然聞いた人たちは信じません。特に弟子の一人であるトマスは「見るまで信じない」と断固として信じなかったのです。 当然と言えば当然の反応でしょう。しかし、そのトマスのところにイエス様は現れるのです。トマスはイエス様を見て「主よ、神よ」と述べました。復活を信じなかったトマスは、その時にイエス様を「神」として確かに信じたのです。

　このようなトマスの物語は、キリスト教の中では結構人気だったりします。みんなトマスに近しい感情があるからでしょう。すなわち、「復活」をどこかで疑っているのです。けれど、そのような人の前に主は姿を現わしてくださる。トマスとは違って実際に見るわけではありませんが、色々な方法で私たちを「主よ、神よ」と述べる信仰へと導いてくださるのです。だから、どこかで疑う気持ちを抱えていても、安心できるのです。全幅の信頼を寄せ切れない弱い私たちであっても、主は受け入れ愛してくれるのだと知っているからこそ、信仰者はやっていけるのです。